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Story Points

アジャイルの形式的なプロセスはあまり好きになれなかった。

スプリントレビュー、レトロスペクティブ、デイリースタンドアップ。儀式が多い。Tea Ceremonyで書いた通りだ。ただ、全部が嫌いかというとそうでもない。意外と気に入っているものがふたつある。

ひとつはプランニングポーカーだ。チームの全員が同時にカードを出して、作業量の見積もりをすり合わせる。数字が揃えばそのまま進む。ばらけたら議論する。大事なのは正確な数字を出すことではなく、認識のずれを可視化することだ。Aが3と思っている仕事をBが13だと思っていたら、そこには見えていないリスクがある。開発に限らず、誰かに仕事を投げるときに互いの作業予想量をすり合わせるのは、全体の見積もり精度を上げるのに役立つ。

もうひとつはユーザーストーリーだ。「〇〇として、△△したい。なぜなら□□だから」。このフォーマットが強いのは、ゴールを共有できることだ。何を作るかではなく、なぜ作るかが書いてある。ゴールが共有されていれば、手段は任せられる。実装方法を細かく指示する必要がない。個人への裁量委譲の足がかりになる。

結局、プロセスが嫌いなのではなく、プロセスに従うことが目的化するのが嫌いなだけだった。使えるものだけ抜き取って、残りは捨てる。アジャイルの精神に反しているかもしれないが、動くものを優先するのがアジャイルだったはずだ。