Fork Life
技術の話が続いた。閑話休題。たまには芸能事務所の話でも書こう。
タレント事業を始めたのはAIの波が来たときだった。Rooが延々とコードを生成していく様を見ていた。エディタを直接開いて編集していくから、Claude CodeやCodexよりもやっている感がある。これを見て、もう終わったと思った。
ITの世界は様変わりするだろう。幸い、わたしにはここまで積み上げてきたトレードオフの経験がある。何を捨てて何を取るか、どこで妥協してどこで妥協しないか。その判断はAIにはまだ難しい。ギリギリ、わたしは引退するまで生き残れるかもしれない。でもいまのジュニアの子たちがこの仕事を全うするのは無理かもしれない。本気でそう思った。
AIが代替できない仕事を考えた。技術は代替される。コードは書ける。設計もそのうちできるようになる。残るのはコミュニケーションだった。人と人の間に立って、信頼を作って、関係を動かす仕事。それはまだ人間の領域だ。
それに、たくさんの人の人生を変える仕事をしてみたかった。コードで変えられる人生には限りがある。でも人の才能を見つけて、世に出す仕組みを作れたら、その射程は違う。わたし自身にその才能はないが、仕組みを作ることならできるかもしれない。少し感傷的だが、感動の物語はAIには作れない。誰かが立ち上がる姿だけが、人に勇気を与える。
まだ道の途中だ。暗闇の中でたくさん躓きながら進んでいる。ITの世界で学んだことがひとつ役に立っている。障害は起きる。観測可能にして、調査して改善する。原因がわかれば対処できる。それだけだ。