Magic Keyboard
ITで仕事をしているとキーボードにこだわるエンジニアは多い。
周りにはRealforceやHHKBあたりの定番勢がいる。静電容量無接点方式の打鍵感がいいとか、東プレの45gが至高だとか。そこから左右分離のErgodoxに進み、自作キーボードに手を出し、キースイッチのルブに凝り始めたら沼だ。
HHKBには無刻印モデルまである。キートップに何も書いていない。配列を体が覚えている人間だけが使える、ある種の勲章だ。Realforceも可変荷重や圧力感知モデルがあったりして、こだわりの深淵は果てしない。
かくいうわたしはMagic Keyboardを使っている。果てしなく一般人向けのキーボードだ。
英語キーボードを使い始めたのは、MicrosoftのNatural Keyboardからだった。あの真ん中がぱかっと割れたエルゴノミクスデザイン。見た目のインパクトだけで買った記憶がある。そこからいくつかの変遷を経て、いまに至る。
結局メカニカルキーボードが苦手だった。打鍵音が気になる。カチカチ鳴るのが快感だという人もいるが、わたしには騒音だ。静電容量も試したが、キーストロークが深いのがどうも合わない。Appleのペチペチした薄いキーボードがいちばんしっくりくる。エンジニアとしての矜持はどこにいったのかと思わなくもないが、道具は合うものを使うのがいちばんだ。
キーボードの沼に落ちなかったおかげで、可処分所得は守られている。その分、別の沼に落ちている気もするが。